歯科技工士になりたい人のQ&A

◆歯科技工士になりたい人のQ&A

Q.歯科技工士もやっぱり手先が器用じゃなきゃダメ?
A.歯科技工士に必要なことは手先の器用さよりもなにより「根気強さ」。手先が器用であることも確かに重要な要素ではあるけれど、飽きっぽい性格だと納期までに装具を完成させられず、患者に合うものを製作できないばかりか仕事がなくなっていく事態に。
歯科の装具は生身の人間に使うため一度で合わないことも多く、何度も調整が必要な仕事。経験を積むうちに患者に合う装具を作る勘が備わり、歯科医師の指示書に書いてある、それ以上のことを読み取って仕事が出来るようになってくるはず。 手先の器用さは歯科技工士の入り口が楽かもしれないけれど、将来的に見ると特別有利だと言うわけではないよ。

Q.歯科技工所によっては休みが取れないってマジ?
A.大規模の歯科技工所はシフト制などで、週休二日制を実現しているところが比較的多い。ただ小規模のところでは受注を受けたら、納期に間に合わせないと次の仕事が貰えないので、急ぎの場合は残業になってしまうことも。
評判が上がると仕事は増えるけれど、その分納期も厳しくなるので休みの日も出勤することが増えることもある。ただし働いた分は歯科技工士としての腕は上がるはず。それが慰めになるかは分からないけれど……。
歯科技工士として技術を極めて独立するか、単に仕事の一つとして安定した休みと給料が貰える職場を選ぶかによって就職希望先をどこにするかが変わってくると言えるね。

Q.接客が苦手だから職人的な歯科技工士は向いている?
A.確かに、歯科技工士は縁の下の力持ちのような役割で、患者と接する期間は少ないね。しかし小規模の歯科技工所や独立して働く場合は歯科医院などを巡回して依頼されて作った装具などを納品し、次の仕事を貰う必要が出てくる。俗にいう営業っていうやつだね。
その時に難しい症例だと作成する装具も難しくなるため、患者の口腔内を確認することだって発生する。このように歯科医院の人との受注や納品に関する対応や、患者に対して話しかけるなどの一定水準の応対する力は少なからず必要だよ。

Q.少人数の歯科技工所で働きたいけれど、待遇面で親が反対する……。
A.1000人以上の歯科技工士を抱える、大規模の歯科技工所は収入、休日などでも待遇は良くなるため、安定を望む保護者はそちらへ就職して貰いたいのは間違いないよね。
しかし小規模の歯科技工所ではリアルタイムで患者に接する機会があって、歯科技工士としての技術の向上や、やりがいについては大規模な技工所よりも大きいのがメリット。
なかなか難しいとは思うけれど、医師が強いならば、「収入だけでは得られない勉強が出来るんだ!」と保護者を説得しよう。
続かなかったときの保険なんかを資格取得等で用意してみると言うのも、賢い策の一つかもしれないね。

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