ジュエリーデザイナーになるには

ジュエリーデザイナーというと、自分自身が経営するアトリエを構えて、個性的なデザインの宝石をどんどん世に送り出していくといったイメージを持つかもしれません。しかしながら、そのような地位にたどり着くことができるジュエリーデザイナーは決して多くありません。ジュエリーデザイナーになるためには、まずは 美術系の大学や専門学校でジュエリーデザインについて学ぶ必要があります。また、デザインのみでなく、金属の性質や宝石の種類、その他アクセサリーに使われる様々な素材に関する知識も必要となります。

そして、そうした知識を獲得したうえで、まずは宝石メーカーやデザイン会社に勤めることが一般的です。知識を獲得したからといっていきなり独立してやっていけるほどジュエリーデザイナーの世界は甘いものではありません。独立するためには、ジュエリーデザインに関する高い知識と経験を得て、業界動向をしっかり把握した上で独立し、アトリエを構える必要があります。

ジュエリーデザイナーの仕事内容は、文字通り宝石類のデザインです。宝石にはファインジュエリーとコスチュームジュエリーの2種類があります。ファインジュエリーとは宝石や貴金属を素材として作られたアクセサリーです。そして、コスチュームジュエリーとはファインジュエリーに使われる素材以外のものを使用して作られたアクセサリーです。ジュエリーデザイナーはこれらの様々な素材を利用してアクセサリーをデザインします。そして、ジュエリーデザイナーはデザインに基づいた実際の制作を行う場合もあります。デザインと製作、この2つがジュエリーデザイナーの仕事の大きな2本の柱です。

ジュエリーデザイナーの収入は、一般的なサラリーマンと比べると少し低い傾向にあります。デザイン会社に勤務する場合、初任給で月額17から19万円が一般的です。 その後、勤続年数に応じて給料がアップしていきますが、ジュエリーメーカーやデザイン会社に勤務してるジュエリーデザイナーの多くは年収にして300から500万円の間で働いています。一方で、独立しフリーのデザイナーとなった場合は話が変わってきます。フリーになった場合、いくら稼ぐことができるか完全にその人の腕次第となります。大人気のジュエリーデザイナーともなれば、自分自身のブランド立ち上げて、年商数億といった売り上げを稼ぎ出すことも可能です。

ジュエリーデザイナーについては、特に女性からかっこいい職業として認識されることが多いです。やはり宝石類やアクセサリーに対するニーズは男性よりも女性に多くあります。そのため、女性からのジュエリーデザイナーに対する評判が良くなります。しかし、一方で収入が不安定な職業であるといったイメージも少なからずあります。特にフリーとして独立した場合は、よほど成功している人でない限りは 不安定な職業とみなされることもでしょう。

ジュエリーデザイナーはこれからも非常に安定感のある職業です。それは、宝石やアクセサリーに対するニーズは、時代が移り変わっても変わらずに存在し続けるためです。特に、生活にある程度余裕がある人は人生の節目において宝石を購入にします。そのため、ジュエリーデザイナーに対するニーズは今後も急激に減ることはありません。

しかし、どこにでもあるような宝石のデザインし、制作するジュエリーデザイナーは今後淘汰されていく可能性があります。やはり実力主義のデザインの世界ですので、ほかの誰にも作ることができない個性的なデザインをすることができるージュエリーデザイナーが生き残っていくでしょう。常にこういった激しい競争にさらされている点もジュエリーデザイナーの仕事の面白さであり、遣り甲斐に繋がります。