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税理士になるには

高校生が税理士になるには、基本的に毎年行われている税理士試験に合格する必要性があります。
高校を卒業した後、大学や短大、専門学校に進学するか、薄記一級や会計士補佐といった資格を取得するか、もしくは会計士などの業務経験が3年以上あるかどうかのいずれか3つのうちを満たすことが重要です。学歴、資格、職歴のいずれかを満たすことで税理士試験に挑むことが出来ます。

一般的な方法は進学後、卒業することですが、そもそも税理士試験の難易度はとても高く、5つの税に関する科目全ての得点が60%以上でなければ税理士の資格を取得することは出来ません。ただし、5つの科目全てを一回でクリアしなければならないわけではないので、複数回に分けて一つずつ合格を勝ち取った末に税理士試験に合格するなど様々な資格の取得方法があります。

専門学校に通う場合は、初心者向けや既修者向けなど、自分のレベルに合わせて通えるようなコース・カリキュラムなどが用意されています。学校も1年制から2年制が多く、資格取得後は大学などに比べるといち早く実務を経験することができます。また、大学とは違い、一般教養科目が無いため、専門学に集中することが可能です。

大学へ通う場合は、法学部や経済学部などを選ぶのがいいでしょう。また、大学や大学院にて税法や会計学を学んだ人は一部の科目が免除される為、それを利用する為に大学に進学するという選択肢もあるでしょう。専門学校と比べると、一般教養を含めた他の勉強もあるので1~2年間長く通学する必要があります。

税理士試験に合格したとしても、その時点で税理士になれたわけではありません。資格を取得した後、それからさらに2年以上の税務に関する実務経験がなければ税理士になることは出来ないのです。したがって、税理士試験に合格した後は2年以上の実務経験を得る為に税理士事務所で勤務するのが一般的な方法です。そのまま2年以上経ってから税理士会に登録することで晴れて税理士として働くことが出来ます。そのまま税理士事務所で今まで通り勤務しても構いませんし、独立して自分の事務所を開業することも出来るでしょう。

また、上記の方法以外にも税理士になる方法が2つあります。
1つは税務署などの国税官公署において23年以上働き、指定の研修を受けること。
2つめは弁護士か公認会計士の資格を取得すること。

以上のいずれかの方法で税理士になることが出来ます。
とはいえ、国税官公署で働けるようになることが大変な道のりですし、その上で23年以上も働かなければならないので早く税理士になりたいという人には向いていません。その代わり、税理士は退職後の仕事として始めるのに適任であり、税に関する知識が豊富であることから働きやすさはダントツでしょう。
また、弁護士や公認会計士の資格を取得することで税理士の資格も取得出来る理由は、弁護士も公認会計士も法律や会計に大きく関係している職業である為、税理士と仕事内容が同じところが多いからです。弁護士や公認会計士の資格を取得した上で税理士の仕事も出来るという強みになるので、これからの仕事に大いに役立ちます。

税理士の仕事内容

税理士会に登録している税理士は全て税に関するプロフェッショナルと言える存在なので、税金に関する仕事を扱うのが主な仕事です。主に扱っているのは個人や中小企業の税金に関するサポートであり、複雑な税金に関する相談などを一手に引き受けて解決していきます。

一方で税金に関する法律はとてもシビアなものであり、税理士に依頼したはずの税金に関するミスが起これば、最悪の場合訴えられることもあるなど油断が出来ない仕事でもあります。

税理士が行う業務は所得税や法人税、相続税といった様々な納税を円滑に進めることが中心ですが、他にも税務代理と税務書類、税務相談の3つの仕事があります。

務代理とは納税者の代わりに税金の申告を行うものであり、税務書類は税務署に提出する書類の作成を行い、税務相談は確定申告の時期に税金を払い過ぎていないかどうか、または分からないことがある場合などに対する相談を引き受けます。
基本的に人々の納税を助けるのが税理士の役目であり、忙しくて納税する金額がいくらなのか分からない、確定申告の準備を進める時間が足りないなどといった時に助けるのが大きな役割となっています。

税理士の収入

税理士は専門性の高い仕事であり、尚且つ定年後も働けることから月に得られる収入や年収が一般的なサラリーマンよりも高いのが大きな特徴です。企業の規模によって左右されますが、従業員が100人以内であれば平均600万ほど、1000人以内であれば900万を超えることもあります。

税理士としての実務経験を積み重ねた大手税理士ともなれば、年収が1000万を超えることもあるなど、仕事の大変さに見合った安定した収入が見込めるでしょう。

たくさんの税理士を抱える大規模な開業税理士ともなれば、平均年収が3000万円前後と、仕事の大変さに見合った収入を得られる可能性があります。

税理士の評判

税理士になるのは大変ですが、その分税理士になった時の喜びは大変大きいものです。努力次第では更なる収入を得ることが可能であることから、税理士の評判は概ね良い傾向にあるでしょう。もちろん相手は個人や中小企業なので、個人事業主や企業が倒産などで顧客が減る恐れもあるので、油断は出来ません。

年々、税理士資格取得者も増えており、年間で600~700名が税理士登録をしています。

税理士の将来性

税理士の将来性に関していえば、税理士の資格を取得したからといって生涯安泰というわけではありません。というのも税理士は高い収入が得られる職業とはいえ、顧客は個人事業主や中小企業などの万が一でも倒産する恐れがある者です。
本当に倒産してしまったらその分の顧客が減ってしまう為、同時に収入も減ってしまうことになります。こうなれば税理士がいかに顧客を獲得するかにかかっているので、税理士同士の競争が激しくなることになります。

また、税理士には定年退職はなく、60歳以上でも働くことが多く、現在登録されている約80000人の税理士の半数ほどが60歳以上と偏りが出ています。そのため、今後若い税理士が活躍する場も増えるかもしれません。

税理士会に登録しているからといって油断するのではなく、積極的に顧客を獲得出来るかどうかが成功するカギとなっているでしょう。

掲載者情報

税理士になるには
◆文責:七文(ななみ)
◆公開日:2017年10月30日 18:30
◆更新日:2019年12月18日 12:00

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