カウンセラーになるには

心理カウンセラーという名前の職業がない以上、どのようにして心理カウンセラーになればいいのか分からない人もいるでしょう。心理カウンセラーの本来の仕事は心理学に基づいてカウンセリングを行うことにあるので、いずれにしても心理学の専門知識やカウンセリングの技術などが必要になります。

したがって高校生が心理カウンセラーになる為には、臨床心理士の資格を取得することが得策です。効率良く心理学の専門知識を学ぶ為には心理学部を選考出来る大学や大学院に進学する必要があり、そこで心理学についてしっかりと勉強しなければならないでしょう。

心理カウンセラーになるにあたって必要な資格は一切ありませんが、就職先の選択肢を広げる為には臨床心理士の資格が求められることがほとんどなので、最初から臨床心理士になる勢いで勉強するのが得策です。

心理カウンセラーが求められる就職先は人がいる場所でならどこでも必要とされると言っても過言ではなく、スクールカウンセラーや病院に勤務する心理カウンセラーなど様々な職場で必要とされています。ただし、必要とされているにもかかわらず正式な職業名ではないこともあってか、常勤で働いているケースはあまりないのが現状です。

多くの心理カウンセラーが非常勤として働いている為、収入も不安定なので安定した生活を送りづらいことも懸念されるでしょう。心理職であることに変わりはないので、さらに必要とされる人材になる為にも自分の専門性をどれだけ高められるかが重要です。

心理的な問題を抱えている人は非常に多くいるだけでなく、これからも増え続けていくでしょう。心理カウンセラーはそんな心理的な問題やストレスなどを抱えている人を、心理的に支えていくのが主な仕事内容になります。

心理カウンセラーは様々な問題やストレス、悩みなどを抱えている人を心理学による専門知識によってカウンセリングを行い、心のケアを行うことが目的です。心のトラブルが一定以上になると学校に行かなくなったり、部屋に引きこもってしまったり、摂食障害を引き起こしたりと様々な問題へ発展していきます。

これらのトラブルは身体的ではなく心理的な問題を抱えている人に起こるもので、頭ごなしに説得しても解決出来るものではありません。人によって心理的な問題を起こす原因は全く違いますし、例え似たような原因であっても些細な違いに気づいてケアを行わなければなりません。

また、今はまだ大きな変化はなくとも、日常生活のあらゆるところで少しずつ悩みやストレスを抱えている人もいます。心理カウンセラーは重症化している人だけでなく、これから悩みや不安などが深刻になる前に悩みを聞いて早めに問題を解決するのも大切な役目です。

勘違いしてはいけないのが、本人の心の問題はあくまで本人でしか解決出来ないことです。心理カウンセラーの役目は心理学や精神療法などに基づいたカウンセリングを行い、患者と向き合うことでどうすれば解決に導いてあげられるのかを考えることです。

もちろん就職先によって求められる専門知識やカウンセリングの技術が違う為、いかに患者と向き合っていくがが重要になるでしょう。

心理カウンセラーの収入は勤務先によって大きく違います。スクールカウンセラーや病院に勤務する心理カウンセラーなど就職先によって様々な違いがあるので、就職する前に収入について調べることが大切です。

まず学校のスクールカウンセラーとして働く場合、非常勤職員という扱いになるので収入は時給制となっています。時給は約3000円から5000円が相場となっており、一つの学校だけで生計を立てるのはとても厳しいでしょう。スクールカウンセラーで生計を立てていくには、複数の学校を掛け持ちするのが得策です。

病院の心理カウンセラーの場合、多くの職場では社会福祉士や精神保健福祉士といった資格が必要になります。年収はおよそ300万程度が相場ですが、場合によっては様々な手当がつくことがあるのでやや高めの収入が得られるでしょう。

精神面から人を支える心理カウンセラーの評判は良い傾向にあります。

まだ明確な職業として確立されていないとはいえ、身体的ではなく心理的な問題を解決に導くことが出来る為、多くの人の心の拠り所になれる職業として心理カウンセラーを目指す人が多くいます。

自分が誰かの心の拠り所になれることにやりがいを感じる人もいるでしょう。

心理カウンセラーの将来性は、厳しい就職状況でありながらも高まることが予想されます。

未だ国家資格などに認定されていないので収入面だけを考えたら安定して働けるとは言えない状況です。しかし、心の問題はより複雑化し、不安を感じたらすぐにカウンセリングを受けに来る人も増えています。

ほんの些細なことでも重症化する恐れがある為、心理カウンセラーとして将来性を高めていくには、どんなことで悩んでいるのかを素早く察知し、柔軟に対応出来るように専門性を高めることが重要です。

その人にとって何が正解なのか分からない以上、専門知識を高める為に努力を積み重ねることでより多くの人々の悩みを解決に導くことが出来るでしょう。