管理業務主任になるには

高校生が管理業務主任者になる為には、管理業務主任者の国家試験に合格しなければなりません。管理業務主任者の国家資格を取得していない限り、管理業務主任者として働くことが出来ないので必ず取得しましょう。

管理業務主任者の国家試験は毎年1回だけ実施されているので、もちろん不合格となってしまえば翌年になるまで資格を取得することが出来ません。また、試験の合格率も約20％とかなり低い為、独学で勉強するのはおすすめ出来ないでしょう。試験を確実に突破する為には様々な要点に関する数字を正確に覚え、様々な制度の類似点をハッキリと区別することなどが重要になります。

管理業務主任者の資格を取得する為の学校も存在する為、高校を卒業したら資格学校に進学するのが基本となるでしょう。管理業務主任者になる為に押さえておきたいポイントや試験の範囲なども教えてくれる為、独学で勉強するよりも遥かに効率的です。

他にも国家試験には重層構造や建築設備の知識、建築の基礎知識に至るまで広い範囲を勉強する必要があります。特に重層構造に関する問題はややこしくなりがちなので、区分所有法や標準管理規約の2つのポイントをしっかりと学ぶことが大切です。

管理業務主任者と似たような職業であるマンション管理士という職業がありますが、この2つは同時期に生まれた職業であり、似て非なる職業だと言えます。先に管理業務主任者の資格を取得すればマンション管理士の資格を取得するにあたって一部の試験を免除することが出来るので、マンション管理士になる際に先に管理業務主任者の資格を取得する方法もあります。

無事に管理業務主任者の試験に合格し、登録したら基本的に不動産会社やマンション管理会社に勤務することになります。

管理業務主任者の主な仕事は、マンション管理の主任者として管理契約を受託する前の重要事項の説明を行ったり、書面や契約書の記名や押印、管理事務に様々な報告を行うなどのマネジメント業務を行うことです。

基本的にマンションを管理しているのはマンション管理組合の人達ですが、組合に入っている人はあくまでマンションを所有している人が集まっているだけなので、適切なマンション管理についての知識があやふやです。したがって管理組合はマンションを管理してくれる業者にマンションの管理や維持、修繕を委託します。無事にマンションで生活出来ているのはマンション管理業者が活動しているからなのです。

マンション管理業者は原則として管理業務主任者を確保しておく必要があり、これを守っていない場合は罰金が課せられたり、業務停止処分を受けるなど重いペナルティを受けることになります。管理業務主任者はマンションを管理する業者を監督するような立場にある為、最終的な判断や決定も管理業務主任者に委ねられます。

管理業務主任者が得られる収入は経験や実績、勤務する会社によって変わりますが、基本的な年収は400万から800万と幅広いです。

国家資格を取得する必要があるからといって必ずしも高い収入が得られるわけではありませんが、勤務する会社によっては勤続年数や実績、手当などに応じて収入がアップする可能性がありますし、基本的に安定して稼げる職業の一つだと言えます。

また、マンション管理士の資格を取得することで収入アップを図るのも得策です。マンション管理士は試験範囲が管理業務主任者とほぼ同じであることから、同時に資格を取得することも十分に可能です。実際にマンション管理士の試験は管理業務主任者の試験の1週間前に行われる為、更なる収入アップを目指すのであれば同時に資格を取得することも視野に入れるのがおすすめです。

管理業務主任者の評判は比較的良い傾向にあります。

何故なら、マンション管理業者にとって管理業務主任者は絶対にいなければならない存在なので、マンション管理士の資格よりも管理業務主任者の資格の方が最優先されるからです。その上、管理業務主任者にしか出来ない独占業務が行えますし、資格手当が出るなど優遇されている傾向にあります。

管理業務主任者になった上でマンション管理士の資格を持っている状態だと様々な状況に対応出来るでしょう。

管理業務主任者の将来性は非常に高く、その上安定性も兼ね備えています。

今後もマンションの数が増えていくことが大いに予想される為、その都度管理組合が設立されるようになります。管理組合の数が増えるほど管理業務主任者を必要とする為、余程のことがない限り就職先に困ることもありません。

管理業務主任者はマンションがなくならない限り消滅する職業ではない為、より様々な状況に対応出来るように専門知識や修繕計画の作成、企画・調整など将来性を高めるチャンスはいくらでもあります。