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中小企業診断士になるには

高校生が中小企業診断士になるには、国家資格である中小企業診断士の試験に合格する必要があります。この試験は国家資格を取得する為のものであることから難易度が非常に高く、最終的な合格率もたった数%と難を極める試験です。ただ、受験資格は特に設けられておらず、試験を受ける回数にも制限がないので合格するまで何回でも試験を受験することが出来ます。

ただし、独学で試験に合格するのは非常に難しい為、資格を取得することに特化した学校へ進学するか、大学や短大、専門学校のいずれかに進学して中小企業診断士になる為に必要な勉強を行った後、一次試験に臨むのが得策でしょう。

中小企業診断士の資格を取得する為には、最初に一次試験を通過して二次試験に合格するのが一般的な方法です。いかに中小企業の診断を行うとはいえ、重要な企業の診断を行うことから一次試験においては経済学や企業経営理論、運営管理など企業の診断を行う上で必要な知識が求められます。

無事に一次試験を通過した場合、次の二次試験では中小企業診断士として必要な知識だけでなく、筆記試験や口述試験など中小企業に対して適切な診断が行えるかどうかを求められることになります。

また、二次試験を突破する方法だけでなく、他の方法でも中小企業診断士の資格を取得することが出来ます。一次試験を通過していることが条件ですが、中小企業大学校などの養成学校における規定の課程を修了させることで、中小企業診断士の資格を取得することが認められます。二次試験に合格する自信がないのであれば、養成学校などに進学して更なる知識を得る方法が望ましいでしょう。

中小企業診断士の仕事内容

中小企業診断士の仕事は主に依頼を受けた企業の経営診断を行い、安定した経営が出来るようになる為にはどうすればいいのかをアドバイスすることです。中小企業はその規模の小ささから安定した経営が難しい状態にあることも珍しくなく、どうすれば今の経営状況を安定した方向へと向かわせるか、日々模索しているような状態です。

中小企業診断士はそんな中小企業の財務や労務、資産、仕入れ状況などの経営状況を診断して、どのようにすれば安定した経営に近づけることが出来るのかを考えます。この仕事を行う為には、やはり企業の経営状況を素早く把握し、今の現状を打破する為の改善案を考えなければなりません。卓越した知識や現場の状況、市場の動向、競合企業のマーケットリサーチなど様々な情報を手に入れた上で、適切なアドバイスを行う必要があります。

また、改善案を出す為には企業側に診断に必要な資料を見せてもらう必要があるだけでなく、現在の経営状況を正直に話してもらわなくてはいけません。どんな企業でも信頼出来ない人に経営状況や資料を明かすことは絶対にしたくないと思うのは当然なので、いかに信頼関係を築くことが出来るかどうかも重要です。

中小企業診断士としていかにスキルが高いか、様々な企業の診断を行ってきた経験などがないと信頼関係を築くのは容易ではありません。中小企業の多くは、限られた人材や資金の中で新しい設備や人材を取り入れる余裕がないということです。

診断士としてここの数字が悪いからアップさせた方が良い、原則に従って行動した方が良いなどと突き放すようなことを言っていては信頼関係を築くのは非常に難しいでしょう。したがって数字や原則に捉われず、いかに悩みを抱える中小企業がこの先安定した経営を目指すにはどうすればいいのか、具体的な改善案を出すことが要求される非常に責任のある仕事です。

中小企業診断士の収入

中小企業診断士の職場は独立した場合を除き、主に企業内となる為、どれくらいの収入が得られるかは企業次第ということになります。

もしも企業に勤務する場合だと月収は約30万から40万、年収にして平均500万とされています。

独立開業した場合だと上手くいけば年収600万前後、多くの診断の経験や実績があり、顧客の数も人一倍多いという人は年収1000万ほど稼ぐ場合もあります。

ここまで見ると独立開業したくなりますが、リスクがあることも忘れてはいけません。中小企業診断士の重要なことはいかに顧客との信頼関係が築けるかどうかです。開業したてで経験がないような初心者の診断士よりも熟練の診断士に顧客が流れるのは目に見えています。

下手をすれば収入が全く得られない状況になりかねないので、最初は企業に勤務しながら経験を積むのが得策です。

中小企業診断士の評判

中小企業診断士の評判はあまり良いとは言えません。

何故なら、まず資格を取得することが非常に大変であり、せっかく費用と時間をかけて資格を取得したのに、資格が思うように活かせない状況になるケースが多くあるからです。

しかも診断士は独占業務ではなく、顧客が他の経営コンサルタントに流れてしまう可能性も大いにあります。診断士になりたての期間は経験がなく、企業との信頼関係が築きにくい状態です。いかに企業で勤務しながら経験を積むのが大切とはいえ、顧客が他の経営コンサルタントに流れるリスクがあることも考慮しなければならないでしょう。

中小企業診断士の将来性

一方で将来性は軒並み高く、中小企業がある限り仕事がなくなるということはあまりないと言えます。中小企業ならではの悩みを改善するのが中小企業診断士の役目であり、未経験でも仕事があれば豊富な知識や経営状況から読み取れる改善策を提案することが出来ます。

経験を積むほど仕事が来やすい職業であり、アドバイスを行うにあたって他の資格を取得していればその知識を活かすことも可能です。中小企業診断士として働く傍ら、スキルアップの為に他の資格を取得することで他の診断士との差をつけることが出来るでしょう。

掲載者情報

中小企業診断士になるには
◆文責:七文(ななみ)
◆公開日:2017年12月6日 12:20
◆更新日:2017年12月6日 12:20

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