建築士は、建築のプロフェッショナルとして建築物の設計や監理をおこなうのが仕事です。建築物の設計から建築工事、さらにはその管理まで建築に関わるすべての仕事に関わります。
建築士法に基づく資格で、国土交通大臣または都道府県知事から免許の交付を受けて、建築物の設計および工事監理などの業務をおこなうことができ、建築士でなければ、一定の建築物の設計・工事監理を行ってはいないことが建築士法でも定められています。
一級建築士・二級建築士・木造建築士といった様々な種類がある、建築士という資格。その免許は、業務の対象となる建築物の用途・規模・構造に応じて、一級建築士・二級建築士・木造建築士などに分類できます。住宅以外でも、店舗・公共施設・商業施設なども設計・監理が可能です。
一級建築士は、国土交通大臣の免許を受けた国家資格です。建築士のなかでも、この名称を用いて、設計・工事監理などの業務をおこなう人のことを言います。一級建築士になると、複雑で高度な技術を要する建築物を含んだ全ての施設の設計だけではなく、工事監理をおこなうことができるようになります。
一方、二級建築士は、都道府県知事の免許を受けた資格で、こちらも国家資格扱いです。この名称を用いて、設計・工事監理等の業務をおこなう人のことを言います。二級建築士は、一定規模(だいたい戸建て住宅の大きさくらい)以下の木造の建築物、および鉄筋コンクリート造など、主に日常生活に最低限必要な建築物の設計をしたり、工事監理をおこなったりすることができるものです。
さらに、木造建築士は、より小規模な木造建築物についてのみ、設計・工事監理ができる者のことを言います。一級建築士や二級建築士よりも業務としてできる範囲が限られていることが特徴です。しかし、日本における伝統的な建造物は木造であることから、専門に木造を扱える技術者として注目されています。
一級建築士になるには
『建築士』とはその名の通り、さまざまな建物を建築するために設計図を描いたり、工事現場を監理したりする人のことです。
建築士になるには、国家試験に合格し、国家資格を取得する必要があります。高校・大学・短大・専門学校などの土木科を卒業した場合は、二級建築士や木造建築士の資格試験を受けるために数年間の実務経験が必要となりますが、大学・短大・専門学校などの建築学科を卒業すれば、実務経験なしに試験を受けることができます。さらに、一級建築士を目指す場合には、多くの人が建築設計事務所や建設会社などに勤めながら実務経験を積み、資格試験を受けています。