ゲーム実況者になるには

まず、どうすればゲーム実況者になることができるのでしょうか。この点について、ゲーム実況者になるために必要な資格というものは存在しません。 ゲーム実況者には、自身のゲームをしている様子を動画投稿サイトなどに投稿すれば、なることができます。 ただし職業としてのゲーム実況者になるには、その配信が視聴者にとって興味深く面白いものであり、多くの視聴者を獲得できたときに成り立ちます。

例えばすべてのインターネットページは本のページのようなもので、ページごとに広告を貼り付けることができます。つまり、あなたのゲームをしている姿を多くの人が見たいと望めば、あなたのゲームをしている姿を投稿したページにアクセスが集まり、 その分、そのページの広告が閲覧される回数も増えるのです。そして閲覧数により収入が発生するようになります。

そうすると、あなたは自身がゲームをしている姿を配信することでお金を稼ぐことができるようになります。こうしてゲーム実況者は誕生します。

ゲーム実況者の仕事内容は文字通りゲームをすることです。しかし、 自宅で1人でゲームをしている姿をそのまま配信しても、ゲーム実況者と認められることはありません。 ゲーム実況者は、自分自身がゲームをしている姿を通して、消費者にエンターテインメントを提供しなければならないのです。

逆に言うと、自分がゲームをしている姿で人々にエンターテインメントを提供することができれば、その具体的な方法は問われないことになります。 例えば、現在活躍しているゲーム実況者の多くは、ゲームの画面に合わせて、自分自身で実況を行うことで動画の視聴者に楽しさを与えています。 こういった点においては、ゲーム実況者の仕事はテレビの出演者や、ラジオの出演者と似ている部分があります。

つまり、自身のトークスキルを活かして、ゲームをしている姿を面白おかしく仕立て上げる必要があるのです。 極論をいうと、あなたのゲームをしている姿を見に来る視聴者は、あなたの話を聞きにくると言っても過言ではありません。このように話す能力が高いと、人気の配信者となることができ、ゲーム実況者としては非常に有利になります。

ライブ配信であれば即興のトークスキルや高度なゲームテクニックが重要になります。 一方、視聴者を飽きさせない配信を続けるには、ただ単にゲームのプレイ風景を配信するだけでは難しく、視聴者の興味をひきつける動画編集の技術や、他のゲーム実況者と差別化を図る発想力・企画力も必要になります。

ゲーム実況者は比較的新しい職業であるため、具体的な仕事内容もそれぞれの工夫次第で今後も変化が続くと考えられます。
工夫次第である一方、ゲームによってはゲーム実況が著作権侵害にあたるタイトルもあります。また、多くの人が閲覧可能な場所での誹謗中傷、過激な発言も大きな問題につながることがあるでしょう。 それらのことは十分に確認したうえで、人を楽しませるゲーム実況をすることが多くのファンを獲得する方法であり、仕事になっていくでしょう。

ゲーム実況者の収入はまさにピンキリです。いくらゲームをしている姿を投稿しても視聴者数が集まらず、お小遣い程度の金額を稼ぐことすら難しいことも多いです。 しかしながら、人気の実況者となると、得られる報酬も莫大なものになります。近しい職業としてはYouTuberといった動画投稿者なども挙げられますが、彼らと同じように獲得することができる視聴者数によっては年収が1000万円どころか1億円を超えてしまうこともあります。人気の配信者は、ゲーム会社からも宣伝になるからとコラボ企画が持ち上がったり、リアルイベントに呼ばれたりする機会もあるので、能力次第で収入に上限はない職業といえます。

昨今は、ゲーム実況者や動画投稿者に対する世間の認知も広がってきました。それどころか、短期間で莫大なお金を生み出すことができる夢のある職業として知られてきています。特にゲーム実況者は、自分がゲームをしている姿を配信するのみならず、ゲーム開発会社などが主催するゲーム大会に参加することも可能となります。

また、ゲーム開発会社からすると、視聴者を集めることができるゲーム実況者は、自社が開発した新作ゲームを宣伝してくれる絶好のパートナーとなります。このように現代においてはゲーム実況者という職業は、遊びの延長の職業と捉えられるよりも、非常にビジネス的なものととらえられる傾向があります。

ゲーム実況者の将来性については、ゲームというジャンルが廃れない限りニーズがあり続けます。昨今、人々のテレビ離れが指摘されていますが、それは、娯楽がテレビ以外にも数多くなったためです。
ゲームに関しても家庭用のゲーム機だけでなく、誰でも利用できるパソコンやスマートフォンで世界中とつながることができるオンラインゲームが普及し、ゲーム産業自体は右肩上がりに拡大を続けています。
現代においては一人ひとりの消費者が自分自身が最も望む娯楽を選択し、楽しむことができます。そのなかでもゲームは古くから存在し、進化を続けています。そんなゲームの楽しさを共有するゲーム実況者のニーズは、これからも決してなくならないものということができるでしょう。

ゲーム産業の拡大に伴い、「ゲーム」を専門とする学部・学科を設置する専門学校・スクールも増えています。 現在はゲーム開発分野以外にも、ゲームのマーケティングや品質管理、ゲーム専門のライティング技術を磨くなど様々なゲームビジネスに対応したコースがあり、「ゲーム実況」専攻を設置している学校もあります。

もちろん、ゲーム実況者は独学でもなることができる職業ですが、ゲームや動画編集の高度なテクニックをプロから学べるメリットがあります。 ゲームプログラマー、ゲームグラフィッカー、ゲームプロデューサー、キャラクターデザイナー、サウンドクリエイター…ゲームに関わる多様な仕事があることを知る機会にもなるでしょう。 このような学校で学ぶことでゲームビジネス全般に関する理解が深まり、ゲーム実況のトークの幅も広げてくれると考えられます。

あなたがゲームの魅力を存分に発信できるゲーム実況者となれるよう、応援しています！