診療放射線技師になるには

まず最初に診療放射線技師になるにはどのような方法があるのでしょうか。

以前は短期大学や専門学校で受験資格を得ることが主流でしたが、最近は診療放射線技師の高学歴化が進み、4年制の大学に移行してきているそうです。受験資格を得れる全く専門学校がなくなったわけではありませんが、4年制大学へ進学する人が当たり前な時代になってきています。

資格取得としては、文部科学大臣（高校などの管轄も文部科学省なのですよ）が指定した学校または厚生労働大臣が指定した診療放射線技師養成所（学校と思って大丈夫ですよ）で3年以上診療放射線技師として必要な知識及び技能の修習を終えたものが放射線技師国家試験の受験資格が得られます。

あくまでも学校を卒業したら＝資格取得ではなく、卒業後に国家試験を受けなければならないのです。

医者や歯医者は6年制の大学ですが、薬剤師も6年制に移行しました。今後診療放射線技師も6年制に移行していくかもしれませんね。

続いて診療放射線技師の仕事はどのようになっているのでしょうか。

まず最初に覚えておきたいのは、診療放射線技師法にて、人体に害を及ぼす恐れのある診療放射線を照射できるのは、診療放射線技師及び医者・歯科の医者のみと規定されています。

「医療行為」として人体に放射線を照射するため、放射線の物理特性や医療機器の特性を理解し、照射する放射線量の最適化、人体への作用・影響への熟知、患者心理に対応するなど専門知識が必要になります。

いかがでしょうか。レントゲン1枚を撮影するためにそこまで考えて照射しているのですよ。見た目はただ写真を撮っているかと思うかもしれませんが、とても高度な技術なのです。

また、放射線技師だけの判断で照射することはできません。医者・歯科の医者の指示が出てレントゲンを撮るため、必然的に勤務先は医師がいる病院やクリニックに限定されます。それ以外にも行政や原子力発電所などもありますが、自ら照射することはできないので放射線量を計測したりします。
　医者や放射線技師は業務独占（資格がないと行うことができません）であるため、資格を有しない者による放射線照射は違法な行為なのです。

余談ですが、社会福祉士や介護福祉士も国家資格には違いないのですが、こちらは名称独占（合格したら名称をつかっていいですよという性質の資格なので、無資格者でも名称を名乗らなければ仕事に従事できてしまうのです）という特徴があります。

診療放射線技師の収入はどのようになっているのでしょうか。
　
危険と隣り合わせな仕事内容なので給料は非常に高いです。1年目でも年収500万は支給されるでしょう。　経験を積めば積むほど年収は増えてくると思います。この給料の高さも人気となっている理由の1つです。

非常に高度な技術が求められる職業ですが、医者や他の医療職に比べると患者さんと接する時間が限られているので、評判となると難しい所ですね。ただし、人に放射線を浴びせることになるので非常に慎重に行わなければいけない仕事なのですが、地味と言えば地味な職種でもありますね。放射線技師の中でもうまい人、下手な人が存在するようなので、できればうまい人に撮ってもらいたいものですね。しかし、見た目ではさっぱり分からないのでこれはこれで困りものですね。

資格を取得すれば、全国を飛び渡れて、職業的にも非常に安定している職種であると思います。給料も他の医療職に比べても（医者・歯医者は除きますよ。桁が違いますので）同じ経験年数だと格段の差になるでしょう。病院が無くならない限り失業する心配もないですし、今でもなくてはならない職業ですが、放射線機器も発展してきて、おそらく医者などは指示を出せても、撮影はできないくらい高度な機器になってきています。とても素晴らしい職業と言えるでしょう。今後も発展していくと思われます。ＡＩ（人工知能）などとの連携も期待されてきています。