警備員になるには

高校生が警備員になるにあたって必要な資格などはありません。警備会社が募集している求人に応募して無事に採用されれば、その時点で警備員になることが出来ます。加えて警備員は非常に需要が高い為、警備員になりたい人を募集している求人数も多くあるので就職先に困ることがあまりないというメリットもあります。

ただし、いくら就職するのが難しくなくても現場で活躍するには様々な努力が必要です。無事に一人前の警備員になる為にも、現場でどのように動くべきなのかなどをしっかりと学ぶ必要があるでしょう。

警備員の採用方法は新卒採用か中途採用のどちらかがあります。新卒採用の場合、将来的に活躍出来る警備員の幹部候補生を育て上げる為に、高卒や大卒などの新卒者を積極的に採用する働きが活発化しています。新卒者が警備員になるには、学校の卒業が近づき、進路を考えなければならない時に警備会社に応募して採用されることが必須です。

正式に採用されれば当日から警備員として働けるように研修が行われ、現場へ派遣されることになります。

中途採用の場合、新卒採用と同等かそれ以上に採用活動が活発化しており、特に中小企業の警備員を募集しているケースが非常に多くあります。元々警備員はどこも人手不足の状態が解消されておらず、また警備員の求人も様々な探し方があるので応募して無事に採用されれば、研修期間を経てすぐに現場で働くことが出来ます。

警備員は様々な場所で警備をすることだけでなく、通行者や通行人を誘導したり、施設内を見回るなど実に多くの仕事を行います。

配属先によって警備員の仕事は多くあるもので、その種類は1号から4号に分かれています。1号はショッピングセンターやテーマパーク、住宅など様々な人が集まる施設の警備を行う仕事です。私たちが見かけることが多い警備員は、この1号警備を行っている警備員ということになります。

2号は交通誘導警備や雑踏警備です。主に工事現場で片側通行になっている場合、通行者や通行人を安全に誘導する警備を行い、スムーズに行き来させるのが主な役目です。その他にも何らかの理由で歩行者に危険が及ぶ場所で誘導を行うのが交通誘導警備ですが、雑踏警備はお祭りやイベントなど、様々な人が押し寄せる場所で安全に動けるように誘導を行います。

3号は輸送車の警備を行います。特に現金や貴金属、核燃料といったものを輸送している車などは他の輸送車よりも襲われるリスクが高い為、万が一襲われた時の為に輸送物を守ったり、襲われることがないようにしっかりと警備を行うのが役目です。

4号はいわゆるボディーガードであり、依頼者を様々な危険から身を挺して守るのが仕事です。

このように警備員には様々な仕事があり、それぞれ勤務する大変さや収入、待遇面など様々な違いがあるので漠然とただ警備員になりたいというだけでは長続きしないでしょう。自分はこんな警備員になりたいという明確な意思を持ってこそ、やりがいのある警備員になることが出来ます。

警備員の収入は雇用形態によって大きく変わります。

基本的に正社員、アルバイト、派遣社員といった種類があり、その中でも正社員は通常通り月給や年俸がもらえます。アルバイトは派遣社員は時給換算で計算され、アルバイトの平均時給は900円から1100円と大変な仕事のわりには得られる収入が低い傾向にあります。

警備員は基本的に昼夜を問わず働くので生活が不規則になりがちで、長時間立ちっぱなしであったり不測の事態に対応しなければならないなど大変な仕事ばかりです。一方で人材派遣の警備員は雇用が安定しないことからアルバイトよりも高い収入が得られますが、それでもまだまだ低いことに変わりはありません。

警備員の評判は比較的高い傾向にあります。

本格的な警備員の仕事となると就職する必要がありますが、アルバイトでも警備員の仕事が出来るので高校生のうちから警備の仕事に携わることが出来ます。元々交通整理や誘導警備など人々の安全を守る仕事なので、有意義に働ける職業だと言えます。

警備員の将来性は、将来を見据えたキャリアアップが出来るかが重要です。

様々な施設が数多く点在し、頻繁に工事が行われていることから警備員の仕事がなくなることはほぼあり得ません。IT化に取って変わることもありますが、それでも警備員のニーズが高まっていることに変わりはありません。

問題なのは、同じ警備員の仕事を何年も続けるのではなく、資格を取得するなど専門性を高くしてキャリアアップが出来るかどうかです。警備員はアルバイトでも出来る仕事なので人員はいくらでもいますが、特別な技能を持っているとなれば話は別です。

これからも警備員として活躍したいのであれば、特別な技能がなければ働けない警備員になれるかが重要になります。