作詞家になるには

作詞家として仕事するために、必要な資格や免許などはありません。
そのためどんな人にでも目指すことはできて仕事することもできますが、その分、誰でも認めてもらえるという仕事でもありません。

知識や経験を積む方法として、専門学校があります。
現代では音楽系の専門学校には作詞家を目指すためのコースも作られていて、作詞だけに限らずに音楽全体に関する知識を身につけることや、人脈を広げることもできます。

上記以外に活動する方法として、コンテストの存在があります。
レコード会社などが開催をしており、コンテストで入賞することで作詞家としての一歩を踏み出すとができます。

いかなる方法にしても、作詞というのはどんな人にもできます。だからこそ、その中で自分の才能を発揮することができなければ作詞家としての道は厳しいです。

作詞家の仕事は、名前の通り曲に歌詞をつけるのが仕事です。
対象となる楽曲はさまざまで、アーティストの歌うものや歌謡曲、演歌などがあります。

この仕事はまず作曲家からデモテープをもらうところから始まります。
曲を聞き、その曲のイメージするものと合わせながら歌詞をかいていきます。
楽曲は作った最初のものが渡されることが多く、そのほとんどは後ほどアレンジされることになります。
そのため、作詞をする時点でアレンジ後のテンポや曲全体の雰囲気を想像しながらかかなければなりません。

納期の期限は当日～3日前後であることが多く、その期間内に仕上げて納品するまでをして仕事が完了となります。
現代ではフリーランスとして活動する人が多いですが、作詞家事務所に所属し契約しているアーティストの作詞を担当したりする場合などもあります。また、オーディションを通して作詞したものが採用されることもあります

作詞家の収入は経験や実力、提供した数によって大きく左右されます。
作詞家としての活動を始めたばかりのひとたちはほとんどが収入がない状況になることが多いため、アルバイトなどをして生活費を稼ぐ方が多いのが事実です。

有名なアーティストの作詞を担当できるようになると、そのCDの売上によって収入が増えていきます。
つまり、作詞家としての収入はほとんどが印税なのです。

現在活動している作詞家の平均的な年収は約300万～700万円ほどです。
これはあくまでも平均であり、必ずしも安定しているとはいえません。

有名なアーティストやアイドルなどに作詞を提供しそれがミリオンセラーなどで売れた場合は、月に数百万円もの収入がある方もいらっしゃいます。
ただしこれらは本当に限られた人たちだけであり、なおかつアーティストたちの事務所などによるCDの売り出し方なども影響するため、常に多くを得られるというわけでもないのです。

作詞家というと、やはり「活躍できるのはひと握り」という厳しい世界であるという印象を多く持たれます。
さらに今では多くの人が作詞を行いインターネット上で披露したりなど、作詞家そのものが職業として認識されづらいことも多いです。
しかし、そういった身近に存在することこそが作詞家のプロの仕事としての作品に魅力をもたせるのではないのでしょうか？自由な時間の中で、いろんな感情や情景を言葉にのせる作詞家という仕事の楽しさを、私たちはいつの間にか知っているのかもしれません。

現代の音楽業界は、インターネットでの楽曲配信が中心となってきていることもあり、CDの売上も下降気味であるのは事実です。その為、印税が主な収入源である作詞家にはとても辛い話であることがおわかりいただけますよね。
しかしそうした一方で、アイドルや声優、電子ボーカルの楽曲セールスが増えてきており、こういった歌手にとって作詞家は必須な存在といえます。

作詞作曲を自ら行うアーティストが増えていく中でも新人アーティストの発掘などの戦力に当たって新たな作詞家を求める声も増え、今までとは違う活躍の場が増えていくことでしょう。