建築に関わる仕事の種類や内容についてご紹介
◆建築関係の仕事
建築関係トントントン、でお馴染み(違)の建築のお仕事。
パッと思いつく限りでは建築士なんかがメジャーなのかなと思う。
でももっと細かく見ていけばもっと他にも細かく分かれているし、最近人気なのは家具や空間をデザインする仕事だね。
建築・工学系の学校はもちろん、デザインの学校でも最近は建築系の学科が増えていて、インテリアやショップデザインに特化したコースを持つ学校も多い。建築関係の仕事に興味を持つ人にとっては、学びやすくなっていると言えるね。
建築は、人々が生活するうえでも、国や地域が街づくりをするうえでも決してなくなることのない仕事だし、頭で考えるだけでなく長く残るものを実際につくり出すということに魅力を感じる人も多い仕事だ。
というわけで、建築関係の仕事について一つ一つ簡単に紹介していくよ。
○建築士
やっぱり建築関係の仕事として最初にあがるのは、国家資格が必要な仕事である建築士。
一級建築士・二級建築士・木造建築士の3種類に分かれていて、それぞれの国家試験で学科試験と設計製図試験があり、どちらも合格しないと資格は取得できないよ。
一級建築士・二級建築士・木造建築士の違いとしては、設計できる建物の規模が異なること。一級建築士は建築する建物に制限がなく、戸建住宅から商業施設、競技施設のような大規模建築まで自由に設計できる。二級建築士・木造建築士では、延べ面積300平方メートル以下など設計できる建物に制限があり、主に戸建住宅や小規模な施設の設計を行うことになる。
難易度としては、2021年(令和3年)に実施された一級建築士試験の合格率は9.9%。二級建築士では23.6%。二級建築士も簡単ではないけど、一級建築士の合格率は毎年10%前後で、かなり難関な資格といえる。
国家試験を受けるだけでも、大学や短期大学、高等専門学校、専修学校などで指定科目を修めて卒業してることなどの受験資格が必要だ。2020年からは「建築の実務経験」が受験要件からなくなったとはいえ、受験することも合格することも簡単ではない資格で、取得に何年もかける人もいる。
建築士として仕事を構えるには相応の時間と努力が必要だけれど、独立しても稼ぎやすく、建築士がいなくては建てることのできない建造物も多いために替えの効かない仕事だ。だから、すでに建設会社や住宅メーカーに就職していても働きながら取得を目指す人が多いくらい人気な職業だよ。
○宅地建物取引士
昔は宅地建物取引主任者という名称で、俗に「宅建」と呼ばれる宅地建物取引士は、不動産に関わることの少ない学生のうちはマイナーな仕事かもしれない。
でも不動産業者には必ず一人は必要で、業界中で引っ張りだこな人気職。会社員なら資格手当がつくことも多い、国家資格で安定している仕事だよ。
宅建とは何をする仕事かといえば、不動産の取引の際、契約内容や権利関係の説明をするんだ。つまり不動産取引の専門家だね。
契約関係は複雑かつデリケートで、非常に重要なもの。不動産はお金も大きくなるからね。
そこで資格を持てるほどしっかり勉強して知識を備えた人だけが、説明する資格を得るわけだ。
そんな宅地建物取引士資格試験の合格率は、令和4年度は17.0%。例年16%前後と、合格率だけ見ると建築士レベルの難しさだ。独学で受験する人もいるけれど、しっかり学校で対策した方が早道だね。
○インテリアコーディネーター
その名の通り住宅やオフィス内のインテリアに関して、依頼主の意向に合わせてコーディネートする仕事。
家具や照明、壁紙や小物までうまく組み合わせて、要望通りの居住空間をデザインするんだ。
新築はもちろん、今はリフォームも盛んに行われていて需要は増えており、要望を上手く叶えてあげられたときの依頼者からの感謝に触れ、やりがいを感じることも多い。創意工夫して希望をカタチにしていくインテリアコーディネーターの仕事は、インテリアのスタイリストとして女性にも人気な職業だよ。
インテリアコーディネーターを目指すならば、基本的には学校を卒業してデザイン事務所や住宅メーカー、家具メーカーへ就職することが一般的だ。
インテリアコーディネーター自体は資格がなくてはできない仕事ではないが、広く認知されている民間資格である「インテリアコーディネーター」を取得しておけば、就職にも有利で、希望の仕事内容にも挑戦しやすくなるだろう。
「二級建築士」の資格も取得しておくと仕事の幅がぐっと広がり、企業や顧客からの信頼度も大きくアップするはずだ。
そのため、二級建築士の受験資格が得られる建築関係の学校に進んだり、美術やデザインの学校でインテリアを専攻したりすることが、インテリアコーディネーターになるために役立つ進路といえそうだ。
○空間デザイナー
インテリアコーディネーターよりもさらに広く、居住空間や店舗、イベント会場などの空間全体のコンセプトに合わせてデザインを手掛けるのが空間デザイナーと呼ばれる仕事だよ。特定の分野のデザインに特化している場合は、インテリアデザイナーやリフォームデザイナーなどと呼ばれる場合もあるね。
設計や施行といった建築に関わることから家具や照明のデザインまで仕事内容は多岐にわたり、予算や機能を踏まえ、空間をいかに上手く使って目的を果たすかが重要になる。
必ずしも必要となる資格はないが、やはり大学や専門学校などで建築や美術、工学を学んでいたり、設計図や建築に精通していたりする人でないと出来ない仕事だよ。建築士やインテリアデザイナー等の資格を持っていると仕事の幅も広がるはずだ。
デザイン事務所や住宅メーカーなどで経験を積んだり、プロの元で修業したりすることから始め、徐々に自分の仕事領域を増やしていくのが主な目指し方となる。
実力主義で、始めのうちは普通のサラリーマン程度の収入だけれど、ひとたび有名になればどんどん指名され、年収1,000万円超えることも夢ではない職業だ。
○電気工事士
ビル、工場、商店、一般住宅などの電気設備の安全を守る電気工事士も建築業界ではメジャーな仕事だ。
今やどんな建物にも必須といえる電気設備の設計や施工を行う仕事で、他の建築作業と並行しながら配線や配電盤を設置していく。
重要かつ危険もある仕事なので、電気工事士の国家資格を持つ人がいないと電気工事に携わることができないよ。
電気工事士の資格には第一種と第二種があり、違いは電気工事をする建物の規模。第一種の資格があればビルや工場など大規模施設の電気工事を扱うことができる。もちろん手掛ける規模が大きい方が収入も多く、資格手当がつくことも多いので、資格の差がそのまま年収の違いに繋がるよ。
まずは第二種電気工事士試験を受験することになるが、経済産業省が認定する専門学校などで学ぶことで試験が免除されることもある。そのため、電気工事士になるには電気工学系の学校で学ぶことも選択肢の一つだ。
電気は今後ほぼなくなることがないと言えるし、国家資格であることも手伝って今後も需要のある安定した職業だね。