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パティシエはフランス語で「お菓子を作る職人」のことです。
日本ではおもにケーキやタルト、ゼリー、ムース、アイスクリーム、チョコレート、クッキーなどの「洋菓子」をつくる人のことをいいます。
もともと洋菓子は日本の文化ではなかったのにも関わらず、日本のお菓子の味、見た目はともに高水準と言われております。おいしいだけでなく、美しく優雅な見た目、食べるときの幸福感のせいか、日本の子どもたち、とくに女の子たちの「将来なりたい職業」ランキングでたびたび上位に入る、夢のある仕事です。
クッキーやプリンなど日常的に口にするものから、お祝い事やイベントの際に用意されるケーキやムースといったお菓子まで、洋菓子は今後もさまざまな場面で消費されるといえます。

洋菓子が世間の人に親しまれている限り、パティシエの需要がなくなることは考えにくいでしょう。

そんなパティシエになるにはどのくらいの期間がかかるのかというのは、これからパティシエになろうと考えてる人にとっては気になることですよね。
この記事では、一人前のパティシエになれるまでの期間と一般的ななり方のルートについてお話しします。

やはり下積みが大事!

どんな職業でも期間の長さは違えど「下積み期間」というものがあります。
ではパティシエになるための下積み期間はどのくらいでしょうか。

これに関しては、「人それぞれ」としか言いようがありません。
なぜならパティシエは実力勝負の世界です。
たとえば、専門学校を卒業後に製菓店に就職というひとつのルートをとっても、専門学校を出た後どのくらいの期間でパティシエになれるかはその人の実力次第なのです。 また、就職するお店によっても時間に差がでます。
就職するお店で働いている人数や周りの人の実力、お店のレベルも、ステップアップに影響してくるからです。 製菓店で働き始めても、最初は誰もが見習いです。食器を洗ったり掃除や雑用、材料の皮むきだけなど、専門学校で習った技術をすぐに試すことが出来るわけではないのです。

それが終わって始めてステップアップできるのです。
パティシエを名乗るには5~6年はかかるという人もいるくらいです。
パティシエは職人ですし、忍耐や体力がいる仕事です。我慢強く下積みをしてこそ、華やかなスイーツを演出できるプロになれるのです。

具体的には、洗い物、型やトレイなどといった道具の準備、材料の下ごしらえ(果物も皮むき、卵割りなど)、そして掃除などが主な新人の仕事となるでしょう。
先輩たちの補助作業、といった立ち位置ですね。
しかも新人という立場上、朝1番に出勤して掃除や準備をし、帰りも1番遅いなどということも珍しくありません。

それでも目指す人が多いのがパティシエ。

お給料も高いとはいえないですし、労働時間も長く重労働で毎日が忙しいパティシエの仕事。

そんなパティシエの華やかなイメージとは違う困難さがあっても、「パティシエになりたい!」と思う人が多いのはなぜでしょうか。
それはやはり「人に喜びを与える仕事がしたい」と考える人が多いからでしょう。

美しいものや、かわいいもの、そしてなにより美味しいものは人に多大な幸福感や元気を与えてくれます。
それを作るパティシエの仕事は、人々を幸せにしたいと考える人にとってはとても魅力的ですよね。

独立開業するにはどのくらいの期間がかかる?

パティシエとして働きたいと考えている方の中には、将来は独立したいという夢を持っている方も多いのではないでしょうか。
お洒落なお店を建てて、自分が大好きなスイーツを並べていくというのは、やはり想像しただけでもとても素敵です。

しかし、これもまた一概には言えないのが現実です。自分でお店を開くというのはとても大変なことです。
上手く繁盛店になればいいですが、失敗すれば負債を抱えるのです。また、自分の技術だけでなく、お店を経営するということは経営術も必要になります。経営に特化したパートナーをみつけるなどすれば話は別ですが・・・。

まずは修業しながら先輩に話を聞いたり技術を磨くのがいいでしょう。

また、当然必要になってくるのはお店を開くための資金です。
資金調達って、実はとても大変です。 それほど簡単に銀行は融資してくれません。

だいたいお店を開くために必要な費用は1000万円ほど。 店舗を借りるのに補償金150万。家賃数十万。改装費用300万~・・・。
また、道具や材料費や人件費も考える必要があります。

下手な言い方をすれば、お店を開くだけならお金さえあれば技術なんてなくても出来ます。 そこから経営して上手く運営していくためには、様々な知識や技術が必要なのです。

まるで知識のないところからここまでやろうとすると、なかなか独学では難しいのがわかりますよね。
そのためにも、学校に通って知識や資格、技術の基礎を身につけてお店で修業することが近道といえます。
学校では、製菓の技術だけでなく経営についての授業がカリキュラムとして組まれているところも多いです。

学校によって受けられる授業も少しずつ違いますので、まずは気になった学校を見学したり、資料を見て比較してみるといいでしょう。

専門学校に通うのが一般的

1.基礎を学ぶ場として最適

現在、活躍しているパティシエのほとんどが、「製菓専門学校」で一定水準の製菓技術と理論を学んだうえで就職をしています。

もちろん、現場ではそれぞれのやり方があって理論通りにいかない場面もたくさん出てきます。
しかし、一流シェフや実績のあるパティシエから、最新の技術や情報を直接おしえてもらえるので、基礎を学ぶ場としては最適だといえます。

2.求人案件が豊富にある

専門学校に通うメリットの1つに、就職先の選択肢が大幅に増えるということがあげられます。

最近は、お店側も職人をじっくりと育てる余裕がない場合が多く、高卒者を募集する店は年々減っています。

それでは、一体どんな人材が募集されているのでしょうか? それは、「専門学校の卒業生」です。

有名店や人気店の多くは、一般の求人サイトやハローワークなどでは募集をかけず、直接専門学校に求人を依頼しているのです。
なぜかといえば、専門学校に求人を依頼することで、低コストで優秀な、志望度の高い人材だけを集められるからです。

中には、毎年1000社以上の企業から募集がくる学校もあり、一人あたりに換算すると10社以上の案件がある計算になります。

3.海外研修や留学ができる学校も!

世界で活躍しているパティシエの多くは本場ヨーロッパで修行を積んでいたり、有名企業やホテルで技術を高めたりしています。
未経験からパティシエになった人もたくさんいますが、専門学校であれば在学中から海外研修や企業インターン、留学のサポートと、早いうちから本場の技術を間近で体感することができます。
向こうにいっても、基本的に紹介がないと働けませんので、将来的に留学も視野に入れているなら、留学コースのある専門学校を検討してみましょう。

パティシエになるための技術と知識の習得方法に、決まった正解はありません。 ただし、自分の作りたいお菓子の方向性や理想のパティシエ像が定まっていないのであれば、専門学校で幅広く学び、そこから進むべき道を見つけるのがよいでしょう。

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